インフルエンザの解熱後3日でも

インフルエンザにかかると、気になるのは幼稚園や保育園・学校に復帰できるタイミングはどうしていますか。

解熱後3日(または2日)経ったけれど、まだ咳や頭痛や鼻水の症状が残っていれば登園や登校はひかえたほうが良いのか判断に迷いますよね。

他の子供にうつさないよう十分配慮しなければいけませんが、大事な仕事や学校行事があるという方。必読です。

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インフルエンザ解熱後3日の咳はまだ感染する?

高熱が突然出るのがインフルエンザ特有の症状。病院で処方されるインフルエンザ治療薬を服用すると熱は数日で下がることが多いのですが、解熱後に咳や鼻水などの症状が残る場合、「これってまだ人にうつっちゃうの?」と気になりますよね。

インフルエンザ解熱後も咳がひどい「鼻水・頭痛・吐き気」もあるが・・・

インフルエンザはウイルスによる感染症です。

ここで、インフルエンザに感染してから治癒するまでの過程を見てみましょう。

インフルエンザウイルス 感染・発症・症状の経過は

ウイルスに感染する潜伏期間1~3日

発症する

全身症状(高熱、寒気、悪寒、筋肉痛、頭痛、倦怠感など)・・・1~3日間

呼吸器系の症状(咳、のどの痛み、くしゃみ、鼻水)・・・約1週間

インフルエンザウイルスは主に、くしゃみ、咳などの飛沫によって広まります。相手との距離が近いほど、またウイルス量が多いほど広まりやすくなります。

そしてこのウイルスの量の増減が、発熱などの症状の増減にかかわってきます。つまり、インフルエンザに感染してウイルスが急激に増えることで高熱が出るのです。

タミフルなどのインフルエンザ薬はウイルスの増殖を抑える効果があるため、病院で処方されたインフルエンザ薬を服用することで症状が軽減すると考えられます。

ただ、熱が下がるのは薬の影響でウイルスの増殖が抑えられた結果であり、解熱した直後にはまだ体内にウイルスが存在します。

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また、解熱した直後ではなく「解熱後3日(または2日)」経過したのに咳や頭痛・鼻水などの症状が残っている場合も感染する恐れがあるので登校や登園を控えるべきなのかと迷ってませんか?

インフルエンザの解熱後3日(または2日)の咳に感染力はあるの?

多くの人が高熱などの全身症状にやや遅れて、咳や鼻水などの症状が残ることもあるようです。この状態で他人にうつしてしまう可能性はあるのでしょうか。お医者様に質問してみました。

「インフルエンザの解熱後に咳や鼻水や頭痛など残っている場合は検査が必要ですか?」 「インフルエンザの解熱後に咳や鼻水や頭痛など残っている場合は検査が必要ですか?」

解熱後に出勤や登校する場合にこのような症状が出る場合は病院へ行ってインフルエンザの陰性や陽性を検査したほうがよいのでしょうか?
感染力が残っている解熱後の状態の判断がわかりません。

医師からの回答 医師からの回答
ご心配のことと思います。
インフルエンザの治療は、内服や吸入で数日で終了しますが、症状は残ることがあります。インフルエンザウイルスは減弱してますので、検査をされても意味はありません。感染力も解熱後2日経過されるとなくなります。合併症として髄膜炎や肺炎などみられなければ出勤されても問題はないと思います。
お大事にされてください。
mocataromocataro

なるほど、解熱後2日または3日というのがキーワードのようですね。
解熱後3日や2日の意味と解釈は次の章でご説明しています

インフルエンザ解熱後の検査は陰性か陽性か

熱が下がって症状も収まってくると、早く仕事に復帰したい!学校で友達に会いたい!と思う方もいるかもしれません。

でも自己判断で出社・登校して、周囲の人にうつしてしまうようなことがあれば大変です。では解熱後に医療機関を訪れて、もう一度インフルエンザの検査を受ける必要があるでしょうか?

前述の医師の言葉にもあるように「インフルエンザウイルスは減弱してますので、検査をされても意味はありません。」解熱後2日から3日たてば体内のインフルエンザウイルスは減少します。

一般の病院にあるインフルエンザの検査キットは簡易的なもので、ある程度のウイルスが存在しないと認識することができません。

mocataromocataro

このため、検査を受けてもウイルスの量が少なすぎて「陰性」の結果が出てしまう可能性が高く、まだ人に感染させるウイルスを持っているかどうかの正確な判断材料にはなりませんし、医師も必要ないと言ってます。
合併症についてご心配になるなら再度診察を受けられることをオススメします。

では、インフルエンザでの解熱後3日や2日経過すれば本当に登校や登園出来るのでしょうか?調べてみました

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インフルエンザ 解熱後の登校、登園はいつからOK?

学校や幼稚園で集団生活を送っている子供たちにとって、感染症が広まると大きな影響が出てしまいます。

かかってしまったら回復のため、また他人にうつさないよう休む・・・が基本ですが、うつらない状態にまで回復したら早く学校に行かせてあげたいですよね。

インフルエンザ 解熱後3日は3日目か3日間なのか?

子供がインフルエンザに罹った場合、流行を防ぐため学校保健安全法により出席停止の措置を講ずること、とされています。その期間の基準は下記の通り。

学校保健安全法よる小学生以上と幼児の出席停止措置
  • 発症した後五日を経過し、かつ、解熱した後二日を経過するまで(児童生徒)
  • 発症した後五日を経過し、かつ、解熱した後三日を経過するまで(幼児)
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園児の年代はまだ免疫機能が未熟なため、ウイルスの増殖期間が長いと言われています。また保育園は学級閉鎖が出来ないこともあり、出席停止期間が長めに設定されています。

つまりこの期間はウイルスが急激に増え、多量に排泄しており、他人へ病気をうつしやすい期間だといえるでしょう。

1章でも述べた通り、熱が下がった直後はまだ体内にウイルスが(少ないですが)存在し、遅れて出る咳などの呼吸器症状によって周囲の人に移す可能性があります。

東北大学・渡辺彰氏の報告。同報告では、ウイルス消失はインフルエンザの罹病時間よりも解熱時間から推定することが適切であること、ウイルスが解熱後2日以内に消失した患者が約85%を占め、「解熱後2日」はウイルス消失判断の目安になることが示された。

上記のように東北大学の渡辺彰氏の報告によると、ウイルスが解熱後2日以内に消失した患者が約85%を占め、「解熱後2日」はウイルス消失判断の目安になることが示されました。

この「解熱後2日や3日」が、登校・登園の目安になっているようです。

それでは具体的に、インフルエンザにかかってから治癒した後、いつから学校や幼稚園・保育園に通ってよいのかシミュレーションしてみましょう。

小学生以上の児童の場合

登校できるようになるには、次の二つの条件を両方とも満たさなければいけません。

  1. 発症後5日が経過していること
  2. 解熱後2日が経過していること

よくある間違い?
発症後5日 + 解熱後2日 =7日と考えるのは間違いです。
「発症」とは、発熱したことを示します。

発熱した当日はカウントせず、翌日を「発症第一日目」と数えます。同じく解熱も、熱が下がった当日は数えず、翌日を「解熱第一日目」とするのがポイントです。

「発症して3日目に熱が下がった場合」

発症して3日目に熱が下がった場合

この場合、発症5日を経過し、解熱2日を経過した「発症6日目」から登校できます。

「発症して2日目に熱が下がった場合」

発症して2日目に熱が下がった場合

この場合、発症5日目には解熱して2日が経過していますが、発症から5日が経過していないため翌日の発症6日目から登校できます。

「発症して4日目に熱が下がった場合」

発症して4日目に熱が下がった場合

この場合、発症後5日が過ぎた翌日の6日目の時点で解熱して2日が経過していないため、登校できるのは「発症7日目」になります。

幼児の場合

幼児の場合、免疫機能が未熟なため、登園できるようになるには解熱後の日数が2日ではなく一日増え3日が経過していることが条件となります。

  1. 発症後5日が経過していること
  2. 解熱後3日が経過していること
参考サイト>>インフルエンザの解熱後3日での保育園や幼稚園児の登園は?

大切なのは一人一人がしっかりと休みを取って回復し、インフルエンザの流行のスピードを緩めること。

爆発的な流行が起こると、小さな子供や高齢者、持病のある方が重症化する確率が大きくなるばかりでなく、お父さん、お母さんが看病に手を取られ活動できなくなるなど社会にも大きな影響が出てしまいます。

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インフルエンザ解熱後 回復後の注意点

インフルエンザ解熱後 回復後の注意点

熱も下がり、症状も治まってきたら何に気をつけなければいけないでしょうか。

マスクの効果と必要性

解熱後に登校や登園しようとする時は必ず「マスク」をしてくださいと言われます。このマスクの効果はどんなものなのでしょうか?必要性はあるのもわかるのですがイマイチ理解しにくいですよね。

マスクの効果について マスクの効果について
マスクがどの程度、風邪やインフルエンザの予防、花粉症の症状軽減に役立つか教えてください。
医師の回答 医師の回答
風邪やインフルエンザについてですが、これらの原因となる病原菌はウイルスです。ウイルスは通常の顕微鏡で見ても写らないほどに小さく、マスクの布の穴を簡単にすり抜けてしまいます。従って、マスクによって自身の風邪やインフルエンザを予防する効果はほとんどないと考えられています。一方で、ご自身がこれらの病気にかかっている場合、マスクをしていれば咳やくしゃみをしても、唾液が周囲に飛び散ることはありませんので、(ウイルスは行き来することができるものの)ウイルスを沢山含んだ唾液が拡散せず、病気が周囲にうつってしまうことが予防できると言われています
mocataromocataro

自身のウイルスの感染を防ぐ為のマスクの着用と言うより、他の人に飛沫感染をさせないためにマスクを着用するという効果と必要性を覚えておきましょう。

お風呂に入っても大丈夫?

高熱が出ると汗もたくさんかくため、熱が下がったらお風呂に入りたい!と思う方も多いでしょう。

昔は風邪をひいたり体調がすぐれない時はお風呂には入らない方がよい、と言われてきましたが、この頃は入浴しても問題ないという考え方も出てきました。

子供が風邪の時お風呂は入れていいのか? 子供が風邪の時お風呂は入れていいのか?
一歳半の赤ちゃんと5歳の子供をもつ父親です。 彼らが風邪の時熱があるナシにかかわらず、お風呂に入れて良いのでしょうか? 昔は風邪の時はお風呂はダメだと母親から言われました。 今も昔と同じなのでしょうか?
医師の回答 医師の回答
結論からいうとケースバイケースです。詳しく説明します。 お風呂にいれても良い例は、特に水分摂取がしっかりできている時です。そもそも、お風呂に入れてはいけない理由として、お風呂で汗をかくことによる脱水の進行が懸念されるためです。よって、水分摂取ができていれば入れて頂いて構いません。ただし、熱い風呂に長風呂したりすると、脱水となるため、ぬるま湯に入れたり、シャワーだけで済ませるのをお勧めしています。皮膚の清潔を考慮すると、本人の体調が許す限りでお風呂/シャワーは可能と思います。 逆にお風呂にいれてはいけない例として、水分摂取不良、元気が無い時です。お風呂にいれることで体力や水分、エネルギーを使用するため、このような状況ではお勧めしません。

気をつけなければいけないのは、体温が上下しやすい環境は体に負担がかかるということです。

熱が下がった後でも、長湯したり反対に十分温まらずに出る、ということのないよう、負担の少ない範囲で入浴しましょう。

参考サイト>>風邪の時お風呂は熱があっても入れる?子供の入り方コツ

お酒を飲むのはNG?

体を温める効果があるから・・・などという理由でお酒を飲む人がいますが、インフルエンザに感染している人の飲酒はお勧めできません。また解熱後の飲酒も一定期間控えるほうが良いでしょう。

インフルエンザにかかっていると、健康な時に比べて汗をかくなどして体の水分を大量に使う状態になります。

お酒を飲むとアルコールを分解するためにかなりの水分が必要となります。そのため、悪くすると脱水症状を起こす危険があります。

また、薬を飲んでいる場合はその種類によって、アルコールを摂取することで効果が弱まったり、思わぬ副作用がでることも考えられます。

飲酒は体調が完全に戻るまで控えた方がよいでしょう。

インフルエンザにかかったら

インフルエンザにかかると、発熱による発汗や、食事がとれないことなどが原因で脱水となる危険があります。

まずは食べられるものを食べ、しっかり体を休めることが大切です。

参考サイト>>風邪に効く飲み物と食べ物と言えばなに?!

まとめ

mocataromocataro

自分の回復ももちろんですが、周囲の人にうつさないことも、流行を広げないためにも重要な点です。
しっかり休んで、元気に社会復帰しましょう!

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