年末調整では医療費控除出来ないの

年末に近づくと、年末調整の季節ですよね。でも、医療費の控除ってこれで出来るのでしょうか?確定申告と何か違いがあるのでしょうか。

会社員が事務に行ってもらうのが年末調整で、医療費控除は自分で行う確定申告で受けられる場合があります。

医療費には市販薬も通院費も含まれますから、多くの人に関係があることです。そして、書き方さえ覚えてしまえば、誰にでもできることです。年末調整は会社に任せてあるから・・・わたしは主婦だから・・・関係ない!と思わずに賢く税金対策をしましょう。

スポンサーリンク





年末調整と確定申告の違い、医療費はどうなる?いくらの還付金?

難しい話はきらいという人のために簡単に、年末調整と確定申告の違いを教えます。
とても簡単に言うと・・・

nainainainai

会社で行うのが「年末調整」で、給与所得者の確定申告のようなものです。自分で行うのが「確定申告」です。

年末調整と確定申告は違うものです。

年末調整 確定申告 違いを具体的に・・・

わたしも昨年までフルタイムで勤務していましたので、会社で年末調整をしてもらっていました。

例えば、生命保険控除、配偶者控除などです。
いついつまでに書類を提出してくださいなどと言われて会社の事務に渡すあれです。

でも、今年から主婦兼ライター+副業をすることになりました。すると確定申告を行わなければいけません。

副業の収入が20万円以上の場合など条件はありますがでも、確定申告は納税するだけでなく医療費控除やふるさと納税などの控除を受けとるためのものでもあります。

医療費控除を受けるには?年末調整か確定申告か

年末調整は、給与所得者が、源泉徴収制度で多くとられていたものをその年最後の給与などのときに、各種控除(配偶者控除、保険控除)などから正しい税額を計算し、今まで控除した税金とのとの過不足を精算する作業です。

つまり、年末調整では医療費控除はしてくれません。

だって、個人の医療費は会社ではわかりませんし、あまり医療費がかかっていない人は、関係のないことですからね。会社員の場合は年末調整では行えない手続きですので、医療費控除を受けたい人は確定申告をする必要があるということです。

確定申告での医療費控除の対象となる医療費の要件

  1. 納税者が、自己又は自己と生計を一にする配偶者やその他の親族のために支払った医療費であること。
  2. その年の1月1日から12月31日までの間に支払った医療費であること。

上記の「生計を一にする」とは同居しているすべての家族のことで、学生などの場合は離れて暮らしていても扶養しているのであれば対象となります。

また、医療費の控除の対象となるものは、保険での診療費や市販の薬代やマッサージなどの治療費や出産費用、不妊治療など必要な通院費や備品等も含まれる時があります。でも、直接の治療に関係ないとみなされたものは控除の対象にならないことがありますので注意です。

一年間にかかった医療費に対してどのくらいお金が戻ってくるの?

1番知りたいのは、かかった医療費に対してどのくらいお金が戻ってくるかですよね。

医療費控除の対象額は10万円以上です。今年度11万円かかった人は、1万円が医療費控除の対象額になります。

そのうちいくら返って来るかは、所得金額によって税率がかわり計算もかわってきます。

医療費控除額の計算の仕方

例えば、(源泉徴収票を見るとわかります。)

  • 支払金額 600万XXXX円
  • 給与所得控除後の金額 440万XXXX円
  • 所得控除の額の合計額 160万XXXX円

だとしたら課税される所得金額は、
440-160=280万円になります。

所得税の速算表
課税される所得金額(千円未満の端数金額を切り捨てた後の金額です。)に対する所得税の金額は、次の速算表を使用すると簡単に求められます。

所得税の速算表

(注) 例えば「課税される所得金額」が700万円の場合には、求める税額は次のようになります。
 700万円×0.23-63万6千円=97万4千円

これを上記の一例で「課税される所得金額:280万円」として次の式で計算します。

  1. 医療費控除対象額=○
  2. 税率=△
  3. 医療費控除額=○×△ となります。

この人の税率は10%(△)です。
今年医療費が20万円かかったとすると、控除対象額は-10万円して10万円(○)です。

10万円×0.1(税率:10%)=1万円 これが控除される額です。
医療費控除を受けるために、領収書を残らず保管しておきましょう。

思っていいたほど少ない額での控除額だと考えている方注意です!

ちょっと待って!医療費控除すれば「住民税の減税」もできるって知っていますか?

医療費は所得割で控除をしたのなら、次は均等割で「住民税の減額」をしましょう。控除額は上記で用いたものをそのまま利用できます。

医療費控除による住民税の減税額は医療費控除額の10%になります。
住民税率は所得に関わらず一定(10%)です

10万円×0.1(税率:10%)=1万円 これが減税される額です。

これにより、医療費での控除額と住民税の減税も含めて、一例の場合合計2万円抑えることができました。
医療費控除で所得税と住民税を抑えるためには、確定申告を忘れないでいたしましょう!

青色申告書の作成が簡単に

かんたん便利!領収書はスマホで撮影かスキャンで取り込み
1年間の領収書、手入力はもう必要ありません。スマホで撮影するかスキャナーで取り込めば金額や使用用途を自動で推測します。

参考サイト>>青色申告書の作成が簡単 【無料で試してみる】

医療費が少しでもアップするコツ?

コツでのポイントとして、給料をたくさんもらっている人はたくさん税金を払っている訳ですから、税率も上がります。医療費控除を検討している人は、旦那さん、奥さんに限らず、高給取りの方の名義でどうぞ。

源泉徴収票を見ながらになりますが、簡単に医療費控除が計算できるサイトで、控除を申請するか検討してみてくださいね。

参考サイト>>医療費控除簡易計算

わたしは、今まで労力に見合わないので、医療費控除のために確定申告していませんでしたが、いまは不妊治療などで高額の医療費がかかっているので申請しています。

わたしの場合は、昨年度不妊治療助成を受けられない金額の収入がありましたので、そのままの不妊治療費+日々の治療費を合わせて、ざっと何百万円くらい(恐ろしい!)で簡単に計算すると還付されるのは、50万円ほどです。大きいですよね。

スポンサーリンク





年末調整で医療費控除?市販薬は医療費控除の対象になる?

医療費がたくさんかかった人は、確定申告で医療費控除を行うとお得です。

でも、医療費ってどこから、どこまで?ドラックストアーで買った市販薬は対象になるのでしょうか。医療目的で行った整体などの費用は対象になるのでしょうか。また、通院費などはどうなるのでしょうか。

ここで、一気に解決しましょう。

市販薬も対象です。通院費も対象です!

次のものは、医療費控除の対象と対象外です。

医療費控除の対象

  • 耳鼻科、皮膚科、歯医者など全ての医療機関。
  • ドラッグストアーで買った風邪薬なども!
  • 整体など健康維持に対する医療行為(疲れや癒しは×)
  • 治療のための通院交通費(電車、バスなどはチケットはいらない。)
  • 不妊治療も対象です。不妊治療は保険が聞かないので、対象外と思ってしまう人も多いようですが、保険適用外だからこそ、かなりの負担になります。 (不妊治療に関しては助成金が出る場合もあります。)

医療費控除の対象外

  • ×康診断や人間ドッグの費用
  • ×医者に対する謝礼金など
  • ×里帰り出産のための交通費

これらは、家族全員分(生活を共にしている。例えば、高齢者の親にいくらか仕送りしている場合も、親+自分の医療費となります。)の総額が医療費控除対象額になります。

サプリメントなどは、対象になりません。

医療費控除は原則「治療」に要した費用のみ(交通費含む)が対象です。

でも、逆に言えば、医師に処方されたビタミン剤などは、対象になり得ることもあります。ただし、税務署によってのケースバイケースのこともあるようです。

上記に、交通費を含むともありますが、なぜタクシーを使ったのか、なぜ遠方の医療機関なのか説明が必要となる場合があります。

参考サイト>>確定申告の医療費控除、交通費の書き方は?記入例を知りたい!

1年間のドラッグストアーのレシートはひとまとめに!

医療と子供

その年にかかった医療費がいくらかがはっきりしなければならないので、1年ごとにまとめておきます。

まとめるとは言っても、
「ドラッグストアーで薬を買ったら、レシートをこの箱に入れる」
などの約束事を作っておけばよいのです。家族別に仕分けるのがポイントです。

なお、医療費控除は、過去5年分さかのぼることができます。
5年分をまとめて申請することはできませんが、レシートをとっておく価値はありますよね。

スポンサーリンク

確定申告医療費控除の受付期間と書き方はどうしたらよい?

確定申告の期間は決まっています。

毎年2月の中旬から3月の中旬までです。
2017年(平成29年)の確定申告期間は、2017年2月16日(木)から3月15日(水)です。

でも、医療費控除やふるさと納税などの還付をうける場合は、1月1日から受け付けています。正月~4日くらいまでは開庁してはいないと思いますが。

確定申告の書き方

では、実際にどのように医療費控除を申請したらよいのでしょうか。おすすめの方法をいくつか紹介します。

印刷!郵送!

パソコンで作業するのが得意な方、で確実な方法です。

自宅で印刷して郵送・持参します。持参する際に、不明点や交通費など医療費として認められるか確認もできます。

参考サイト>>【確定申告書等作成コーナー】

手書きで確実に。用紙も分かりやすいです。

手書きの場合は、国税庁のサイトからも印刷できますし、お近くの税務署で一式をもらうことができます。
レシートをまとめる茶封筒をもらうこともできます。

参考サイト>>【国税庁Webサイト】

これができたら、1番楽かもしれません。e-TAX

国税庁のサイトに詳しく掲載されています。利用内容を確認してご自分にあったものかどうかチェックしてくださいね

e-TAXの場合、還付金が比較的早く支払われますし、添付書類も提出が省略されることもあります。でも事前準備が必要です。

参考サイト>>【確定申告書等作成コーナー】

まとめ

nainainainai

少し手間はかかるかもしれませんが、医療費控除は1度方法を覚えてしまえば簡単です。
家族が増えた、介護をしているなど、医療費のかかる方は、是非ともチャレンジしてみてくださいね。

スポンサーリンク