不妊治療、他人事でないという人が多くなってきました。実際、費用はどのくらいかかるのか。保険適応内なのか、保険適応外なのか・・・
など、わからないことはたくさん!治療費が高額になる場合、確定申告で医療費控除はできるのかなど、ここでは、実際に不妊治療を経験しているわたしが、どこよりも具体的にお金のお話をしちゃいます。あくまで目安ですが、不妊治療の実際をお伝えします。
スポンサーリンク
不妊治療をすると保険適応内になるのは?いくら位になるの
不妊治療と一言で言っても原因は様々です。
最近では、女性と男性で原因は半々、両人に原因がある場合、また原因不明という場合もあります。
まずは、夫婦で検査!です。
そこで、気になるのが、不妊治療にかかる金額ですよね。治療はただでさえ不安です。ここで、治療にかかるお金について見通しをもちましょう。
とても高額だと言われていますが、実は、保険適応内の治療もあるのですよ。最近では、民間の不妊治療保険も出ていますが、それとは混同しないでください。
あくまでも、健康保険の適応になるかをお伝えします。
不妊の原因が何かを調べる「基本検診」多くの場合が健康保険の適用内です。
では、まず基本検査について詳しく説明します。病院によって、基本検査の項目も値段も変わります。ホームページなどに掲載されている場合もあります。
実際に調べてみると大きな開きがあります。病院の施設、評判、技術などで変わってくるようです。
ここでは、1例を紹介します。以下は、多くの病院で健康保険適応内です。
女性バージョンです。
- 問診や指導などは、約1000円~3000円。
- 超音波検査(子宮や卵巣の検査、) 約1000円~3000円。
- 血中ホルモン検査(排卵前)、約1000円
- 血中ホルモン検査(排卵後)、約1000円
- 血中ホルモン検査(生理中)、約1000円
他にも、不妊の原因を探るために、
- 子宮頸がん検診 約1000円
- クラミジア検査 約1000円
- 子宮内膜の厚さ 約2000円
- 子宮卵管造影 約8000~
- 子宮鏡検査 約4000円
さらに、健康面での検査があります。
- 月経期ホルモン検査
- 黄体期ホルモン検査などの血液検査 約3000円~
男性バージョンです。
- 精液検査 約2000円~
基本検査を受けていくと原因が少しずつ・・・
全ての検査を終えるのに、1か月ほどかけて、数回通院します。女性の体のサイクルに合わせるからです。また、男性の精液所見(精子の数)もかなり数値が変わる場合もあります。
すると、全ての基本健診を終える前に、原因が分かってくる場合もあります。
じゃあ、原因がわかったので、次のステップへとはいかず、まだ、人工、体外、顕微授精の前に検査があります。
スポンサーリンク
不妊治療をすると保険適応外になるのは?いくら位になるの?
基本検査には保険適応外のものもあります。
原因はこれ!とわかればよいのですが、複数の原因がからんでいる場合もあるので、これ以降の検査を多くの病院が実施しています。
保険適応外での自費基本検査項目はこれ!
「私は、これは調べなくてよいです。」というわけにはいかないのですね。検査を終えて、原因が分かって、実際の不妊治療のステップに入ります。
- 抗精子抗体 約7000円
- AMH 約6000円
- 感染症4項目検査(HIVなど) 約6000円
- 風疹抗体検査 約2000円
- 血液型検査 約1000円
- 血糖値 約1000円
次のステップにはいくらかかるの?
さて、やっと検査が終わりました。
みなさんが知りたいのは、これからのステップにいくらかかるかですよね。原因によって、かかる保険適用外の費用は、大げさに言うと1万円~無限です。
次に、不妊治療のステップを3つに分けて、大体の費用を見通しておきましょう。
不妊治療は3つのステップ
まずは、1つ目のステップ。タイミング法です。
女性にも男性にも特に大きな原因が見つからない場合、タイミング法をとります。これは、通院しながら排卵日を予測し、医師の指導を受けます。
- 超音波検査は、原則、月1回までは保険適用内になり、約1600円です。
- それ以上に通院する場合、勧められた薬などは、自費診療になります。タイミング法は、約2000円~といえるでしょう。
つぎに、2つ目のステップ。人工授精です。
検査の結果を受けて、授精をお手伝いする必要がある場合は、人工授精となります。
- 保険適用内で15000円です。
ただ、1回の成功率は、10%ほどなので、5回ほど繰り返し、それでも妊娠に至らない場合は、次のステップにすすむことになるでしょう。
最後に、3つ目のステップ。体外受精、顕微授精です。
- 体外受精は、約20万~40万円です。
大きな開きがあるのは、体外受精は、採卵→精子処理→培養→肺移植など、流れが複雑になるからです。
採卵のための注射の量や、授精させるための技術がかわってくるからです。
1番高額になる顕微授精、具体的な費用、教えちゃいます。
顕微授精は、約50万円~80万円くらいです。
- 採卵→約13万円
- 卵子処理→約5万円
- 精子処理→約5万円
- 顕微授精技術費→10万円
- 培養→約8万円
- 肺移植→7万円
うーん、足し算するだけで怖いですね。
基本が以上で、そこにできた受精卵の凍結代、融解代などかかってきます。採卵できた卵の数によっても費用はかわってきます。
スポンサーリンク
確定申告で医療費控除はできる?不妊治療の保険適用外は対象になるの?
不妊治療は、確定申告で医療費控除の対象となりますし、現実に同じような方がたくさん申告に訪れています。
自費診療だから対象にならないと勘違いされている方も多いようですが、自費診療でも医療費で対象です。
参考サイト>>医療費控除の交通費で不妊治療はどうしてる?参考サイト>>年末調整では医療費控除はできないの?
不妊治療の助成金を受けられる?
特定高度不妊治療を受ける場合は、助成金が受けられます。
受ける条件はいくつかあります。
- 世帯収入が700万円以下などの所得制限があります。
- 体外受精、顕微授精などの特定高度不妊治療が対象です。
- 他にも、年齢や回数の制限などもあります。
これは、都道府県により変わってきますので、よく確認してください。
参考サイト>>子宝ネット 不妊治療の助成金不妊治療の助成金を受ける人は気を付けて!
不妊治療の助成金を受ける場合にも領収書が必要です。その年の3月までという申請期限があります。
確定申告(医療費控除)にも領収書は必要です。どちらも原本の領収書が必要です。
そして、不妊治療の助成額を引いた額が医療費控除の対象になります。
ややこしいですね。
おすすめは、「不妊治療の助成が受けられる場合」は、そちらを申請する。そして受け取った額がはっきりした時点で、医療費控除の申請をするという方法です。
医療費控除は5年間さかのぼって申請することができます。
かんたん便利!領収書はスマホで撮影かスキャンで取り込み
1年間の領収書、手入力はもう必要ありません。スマホで撮影するかスキャナーで取り込めば金額や使用用途を自動で推測します。
参考サイト>>青色申告書の作成が簡単 【無料で試してみる】
まとめ
最後に・・・わたしの場合は、原因がはっきりし、そのために治療法は限られていました。どの病院でも可能な治療法ではなかったので、なんと4回も転院しました。原因がわからない人、ステップアップするか悩む人、何度もチャレンジして心も体も辛い人。どの方も辛いと思います。
結論から言うと、結果的な費用はいくらになるか分からないということですよね。でも、子供が欲しいという願いは、費用にかえられないものがあります。
でも、費用面の悩みがあるのは当然です。少しでも金銭的な見通しをもって、みなさんが夢をかなえてほしいと思っています。